こんにちは。

今回はトレーニングの原理と原則について。

トレーニングには3つの原理と5つの原則があります。

トレーニング種目や負荷の決め方などは多岐に渡りますが、基本的な原理原則を知っておくことで、自分にあった方法を選択することができます。

反対にこの原理原則を知っておかなければ、効率の悪く効果のないトレーニングプログラムを設定してしまうことにもなります。

必ずポイントを押さえて日々のトレーニング効率化に役立てましょう。

トレーニング原理

 

げん‐り【原理】

１ 事物・事象が依拠する根本法則。基本法則。「てこの原理」「民主主義の原理」
２ 哲学で、他のものを規定するが、それ自身は他に依存しない根本的、根源的なもの。

デジタル大辞泉の解説より

原理という言葉が指す通り、トレーニングを行う上で欠かすことのできない基本となる法則が3つあります。

過負荷（オーバーロード）の原理

「常に前回よりも強い負荷、刺激を与えていく」というのが過負荷の法則です。

身体は外部から強い刺激を受けた際、「次回また同じ強さの刺激が来た時には耐えられる状態を作っておこう」という反応が起こります。

反対に、日常的にかかるような軽い刺激が来ても、それ以上強くなろうとはしません。

なので、ウェイトトレーニングなどにおいて、毎回同じ重さや動作で行っていては筋肉は発達しません。

常に前回よりも重く、強度の高い動作で行うという事が必要となります。

特異性の原理

「目的とする動作に合ったトレーニング方法を選択すること」を特異性の法則と言います。

例えば、「バスケット選手がジャンプ力を高めたい」という目的を持っている場合、

瞬発力向上や、下肢の筋肉の強化を狙うためにパワークリーン、スクワットなどをトレーニング種目として選択します。

ジャンプ力強化を目的としているのに、アームカールやプレスダウンといった腕のトレーニング種目を選択しても、最大の効果を発揮することはできません。

可逆性の原理

「トレーニングで強化した身体も、トレーニングを辞めてしまうことで元の状態に戻っていってしまう」というのが可逆性の原理です。

スポーツを引退した選手の身体が細くなったり、筋肉が減ってしまうのはよく目にするかと思います。

過負荷の原理と反対に、トレーニングを辞めれば刺激がない状態に対応して身体は弱くなっていきます。

 

トレーニング原則

 

げん‐そく【原則】

多くの場合に共通に適用される基本的なきまり・法則。

デジタル大辞泉の解説より

トレーニング原理に加えて、下記の5つの原則もトレーニング効果を高めるために知っておきたい知識です。

漸進性の原則

その人のレベルに合わせて、段階的に負荷を上げていくことを指します。

例えばベンチプレス40㎏でセットを組んでいる人が、次のトレーニング時にいきなり60㎏でセットを組むというのは良くありません。

急激な負荷が増大するため、目的の回数を挙上できないですし、なにより危険も伴います。

40㎏ができるようになったから次は42.5㎏、45㎏と段階的に負荷を上げていくことが大切です。

全面性の原則

全身をバランスよく鍛えるというのが全面性の原則です。

トレーニングに偏りがあると、姿勢の崩れやパフォーマンスの低下に繋がります。

例えば「大腿四頭筋のみ鍛えてハムストリングスを鍛えない」という事を行うと、

骨盤の前傾が過剰になり、反り腰の助長、それに伴う腰痛の併発などが起こってきます。

偏ったトレーニングではなく、全身をバランスよく鍛えていきましょう。

意識性の原則

トレーニング効果を理解して、目的をもって主体的に行う。

またはトレーニングで鍛える部位を理解して、意識しながら行う。

これを意識性の原則と言います。

何のために行っているのかを理解しないことにはトレーニングで効果も半減してしまいます。

目的、意味を理解してトレーニングを行うことが大切です。

個別性の原則

その人の環境（年齢、性別、地域、身体の状態、生活環境など）に応じてトレーニングプログラムを構成することを個別性の原則と言います。

「平日や日中にも時間が作れる人は月・水・金でトレーニングを行い、週末にしか時間が作れない人は土日でトレーニングを行う」など、その人の現在置かれている環境に応じたプログラムを組むことが大切です。

反復性の原則

長期間規則的に繰り返し行うことを反復性の原則と言います。

トレーニングは1回行っただけで大きな効果を得られるわけではありません。

生活の中に落とし込み、日々継続する中で少しずつ効果が出てくるのです。

 

おわりに

 

ぜひこれらの原理原則を理解したうえで、日々のトレーニングを実施しましょう。

「3ヶ月だけ頑張って痩せたからもう運動はしない」という方はすぐに元の状態に戻ってしまいます（可逆性・反復性）。

これらをしっかりと知識として持ち、正しくプログラムを組むことができれば、身体は効率よく変わっていきます。

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